『propeller』
[Bullet Butlers]

■ストーリー紹介
天地が空で分かたれ、天に『ブレシグランド』、地に『ゴルトロック』の名が付く世界での話。
かつて、ゴルトロックには剣と魔法の時代があった。広原をモンスターが闊歩し、人間が、エルフが、ドワーフが、様々な種族がそれぞれまだ争っていた時代が。

しかし、天を追われた不死の王が屍兵を率いて世界を暗黒に変えようとしたとき。
ゴルトロックの種族すべてが結束し、選ばれた八人の英雄が不死の王を打ち倒した。
神は彼ら八人に大いなる栄光を授けたという…………。

――そして、それから二千年後。

産業革命が起きた。民主主義が台頭し、剣は銃に取って代わられ、魔法は科学と融合した。
モンスターは絶滅危惧種として保護され、人間の文化を受け容れたエルフやドワーフ、ゴブリンやオークたちは自然の中で生きる術を忘れ、石と鉄で造られたビル立ち並ぶ街に馴染んだ。

オセロットシティは世界でもっとも多様な種族が住む街。
八英雄の中でも、竜に変身する種族・ドラゴニュートのイングリッド・フォルテンマイヤーは特に名高い。神に選ばれしその末裔『ミスティック・ワン』として現代に生きるランド・フォルテンマイヤーもまたシティを代表する傑物として知られている。
ハーフエルフである主人公リック・アロースミスは、ランドの義理の娘でミスティック・ワン後継者の資格を持つセルマ・フォルテンマイヤーに仕える執事だ。彼は意志ある魔銃ベイル・ハウターを手に、常に主を敵から守り、時に主の過去に思いを馳せる。
セルマはかつてある事件を境に、翼以外は竜の姿を取れない不完全なドラゴニュート、「ラッカー(変身能力欠落者)」となった。以来、厭世的に生きる彼女に、リックは心を砕いているのだ。
それでも、セルマや彼女の友人ヴァレリア・フォースター、ヴァレリアの執事である渡良瀬雪たちに囲まれた日々は平穏と呼ぶことが出来た。

しかし、遥か過去よりミスティック・ワンを怨敵とする聖導評議会にランドが暗殺されたとき。

リックの、セルマの、そして二人を取り巻く小さな世界が大きく流転し始める──。

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