第5回
マイ・プライベート・愛拿捕

ぺら子(仮)

ねえ、ぷろこびっち・すけべすきー

ぷろ助(仮)

……もはや訂正するのもアレなソレだが、私の名前はぷろ助だ

ぺら子(仮)

(無視して)あんたの愛読書ってなに

ぷろ助(仮)

愛読書……わた、いや、わわ『我が闘争』、かな

ぺら子(仮)

ああ? 『我が闘争』?

ぷろ助(仮)

そ、そうだがなにかッ

ぺら子(仮)

じゃあ、序文からちょっと抜粋してなんか言ってみ

ぷろ助(仮)

ええ!? えと……その……と、『トンネルを抜けるとそこは』……

ぺら子(仮)

雪国でなにするって? ヒットラーが? ああ?
(さらにずずいと迫りて)

ぷろ助(仮)

……だから、雪国で、その、雪祭りでハーケンクロイツ作ったり……

ぺら子(仮)

『我が闘争』読んだなら、『人を説得し得るのは、書かれた言葉ではなく話された言葉である』くらいは、言え
(さらにさらにずずいと迫りて)

ぷろ助(仮)

ひゃんっ

ぺら子(仮)

だいたい、机ん中に入ってたこれはなんだ

ぷろ助(仮)

ああ!? それは私の大事な愛読書!?

ぺら子(仮)

『週刊わた○○おに○○○○○』とキたもんだ

ぷろ助(仮)

うあああん! うあああん!

ぺら子(仮)

お・に・い・ちゃ・ん
(ひどく嫌らしい顔でニヤリ)

ぷろ助(仮)

うあああん! うあああん!

……しかし、この翌日。
卑屈で不屈でもあるぷろ助が某フェスにおいてしっかりと リセヴィネを箱買していたことをぺら子はまだ知らない。



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